- 社名
- 某地方展開の匿名企業様
- 事業内容
- 飲食・印刷・クリエイティブなど多岐にわたる事業を展開
“任せ方”を変えたら、進み方が変わった。
~プロ人材の活用で、社員の「やってみよう」が動き出した。~
匿名企業 代表取締役様
-
課題
新卒採用を中心に人材確保を進めてたが、育成負担が大きく離職の繰り返しで組織の成長スピードが滞っていた。また、社員の間でAI活用や業務改善への積極的な提案が生まれにくく、限られたリソースで効率的に変革を進めることが難しい状況だった。
-
成果
生成AI研修にプロ人材を活用することで、社員のAI理解と活用意欲が大きく高まった。これにより、社員の報告力や提案力が向上し、積極的に業務改善に取り組む文化が醸成。さらに、外部のプロ人材の導入によってプロジェクトの推進スピードが加速し、社員の緊張感と成長意欲が高まったことで、社内での自走的な学びと変革を促す基盤が築かれた。
専門家
長田 将士 様
はじめに
中小企業の現場では、「採用しても育てきれない」「育てても辞めてしまう」という悩みがつきものです。それでも、プロジェクトは進めなければならない。だからこそ、“雇う”ではなく“活かす”という選択肢に目を向けた企業があります。
地方を拠点に、飲食・印刷・クリエイティブなど多岐にわたる事業を展開するその会社では、社内で生成AIを活用していくための研修をプロ人材に依頼。その結果、社員の意識と行動に、思いがけない変化が生まれました。
第1章:採用も育成も、抱えすぎずに進めるために
Q. 今回プロ人材を活用しようと思った背景を教えてください。
「社員で全部まかなおうとすると、会社のスピードに追いつかなくなる。
中小企業にとっては、限られたリソースで何を進めるかが勝負だと思っています。」
これまで新卒採用を中心に人材確保を進めてきましたが、「育てても辞めてしまう」「そのたびにまたゼロから」といった課題に直面してきたそうです。
いろんな事業を展開させているからこそ、デザインや新規事業の立ち上げでは、社員の経験やリソースだけでは難しい場面も少なくありません。
「自分がめんどくさがりなタイプだからこそ、“任せられる相手”が必要だったんです。」
こうした背景の中で、外部のプロフェッショナル人材に興味を持ち、ビズリンクからの連絡を機に、生成AI研修をプロ人材と一緒に導入することになりました。
第2章:AIを“仕事で使う”感覚を、まず体験することから
Q. 生成AI研修の導入目的は?
「特定の部署だけじゃなく、全社員に“体験”してもらいたかった。
2〜3人でも興味を持ってくれたら十分だと思っていました。」
形式的な講義ではなく、“仕事の一環として手を動かす研修”を企画。その講師としてビズリンクが紹介したのが、生成AIに精通したプロフェッショナル・長田様でした。
「行政機関などのデジタルに縁遠い業種を相手にもAI研修をされていると聞いて、“これは根気のある先生だな”と(笑)。」
Q. 実際の研修はどのように進行されましたか?
「詰め込みではなく、じっくりと。ワークも入れて“自分の業務に活かす”視点を大事にしました。」
全6回の研修では、基礎から実務応用までを段階的に学習。後半では、社員それぞれが自分の業務課題を持ち寄り、AIの活用方法を考えるワークにも取り組みました。
🔍 研修が生んだ“副次的な効果”
- 報告・指示が的確に
- プロンプトを考える過程で、「伝えたいことを明確にする」意識が芽生えた
※プロンプト=AIに指示を出すための命令文・問いかけのこと
- プロンプトを考える過程で、「伝えたいことを明確にする」意識が芽生えた
- 意見や提案が自然と出るように
- 「チャットGPTがこう言ってたんですけど…」が発言のハードルを下げた
- “できるかも”という自信
- AIをきっかけに、「自分も工夫すればできる」というマインドが醸成された
第3章:“外部の力”が組織に与えた変化
Q. プロ人材の活用によって、社内にはどんな変化がありましたか?
「ピリッとした空気感が出てきました。
“このままじゃ自分の席がなくなるかも”って、いい意味で緊張感が生まれたんです。」
今回のプロ人材の活用という選択肢は、業務の推進だけでなく、社員の意識にも影響を与えることに繋がったといいます。「提案がしやすくなった」「学ぼうとする空気ができた」など、文化的な変化も起きていました。
第4章:「社員で抱える」から「プロと動かす」へ
外部人材を取り入れることで、社員だけでは難しかった業務の推進や新規施策が動き出すようになったといいます。
| 紹介派遣 | コンサル | プロ人材(ビズプロ) | |
|---|---|---|---|
| 雇用リスク | あり | なし | なし |
| 費用感 | 中〜高 | 高額 | 柔軟に調整可能 |
| 伴走性 | 指示が必要 | 助言中心 | 実行、推進も担う |
| 教育効果 | ほぼなし | 間接的 | 社員への刺激、学びの機会を創出 |
「この柔軟さとスピード感が、うちには合ってた。もっと早く知ってたら良かったくらい。」
第5章:これからの“外部人材”活用に求めること
Q. 今後、どのような活用を想定していますか?
次の研修は、社員たち自身に“何を学ぶか”を考えてもらうつもりです。」
初回研修の内容を受けて、8名全員が「継続したい」と希望。今後は、より実務に踏み込んだテーマ設定や、活用領域の拡張を視野に入れています。
「こちらが全部決めるより、社員自身が考えて進めた方が、自然に力がつくと思うんです。」
第6章:“プロと進める”という選択を、もっと身近に
Q. プロ人材の活用をおすすめするなら、どんな企業に向いていると思いますか?
「プロジェクトを進めたかったら、プロ人材様の力を借りるのが一番手っ取り早いと思うんですよ。」
この企業では、AI研修だけでなく、飲食店の立ち上げやデザイン業務などでも、それぞれの強みを持ったプロを複数名活用。その中で、「スピードが上がる」「社員の緊張感が変わる」といった手応えを強く感じてきました。
「社内で全部抱え込まず、“解る人、動ける人”に任せる方が。
結果的に社員の育成にもなるし、現場も進むんです。」
おすすめしたいのは、こんな企業
- 変わりたいけど、何から始めたらいいかわからない企業
- 内製化や社員教育の土台をつくりたい中小規模の組織
- 正社員だけでは回しきれないプロジェクトを抱えている事業者
「プロ人材の活用って、紹介派遣でもコンサルでもない企業にとっては“ちょうどいい存在”だと思うんです。
柔軟で、スピード感があって、しかも学びにもなる。
うちみたいな会社には、ほんまに相性がよかったと思います。」
まだプロ人材の活用という選択肢を知らない企業にも、“最初の一歩”としてぜひ知ってもらいたい——そんなリアルな声がここにはありました。
専門家より

本支援への参画の決め手を教えてください。
本支援のお話を最初に伺った際、単なる「デジタルツールを知るだけの活動とはしたくない」という一声で、”生成AI研修”の枠組みを超え、業務フローを見直しながら生成AIを組み込むという先進的なアプローチに「一緒にチャレンジしてみたい」と自然に思えたことを覚えています。
支援にあたり、大事にしていたことはありますか?
参加者の多くが初学者だったので、“わかったつもり”にならないよう丁寧な導入と対話を重視しました。背景や考え方まで踏み込んだ説明、最新のAIアップデートも交えながら、「よく知っている状態」へ底上げしていくことを意識しました。
業務フローの可視化においても、現場の方々と一緒に「本当にこの作業って人間が行う必要があるか?」と問い直しながら、自然とToBe像が見えるような設計を大切にしました。結果として、生成AIを単なる効率化ツールではなく、業務変革の“起点”として捉えてもらえたと感じています。
支援を通じて感じたことや想いを教えてください。
想像以上に現場からアイデアが生まれました。ツールとしての理解だけでなく、“使いどころ”を社員の方々自身が見つけていく姿に、可能性を感じました。
ビズプロで活動を通じて感じたことや想いを教えてください。
ビズプロでの活動は、単なるマッチングにとどまらず、「企業と個人が対等に並走する場」だと感じました。
企業が本気で変わろうとしているからこそ、プロ人材としての知見が活きますし、貢献実感も大きいです。プロ人材の活用は、「変わりたいけど、何から始めればいいか分からない」という企業にこそおすすめです。
内製化や人材育成の土台作りから支援できる点は、他にはない強みだと思います。
ー 編集後記 ー
「任せることは、無責任じゃない」
今回の取材を通じて強く感じたのは、経営者の方が「すべてを抱え込むのではなく、信頼して任せること」の大切さです。 限られた時間とリソースの中で、プロ人材という外部の力を柔軟に活用することは、単なる業務効率化を超え、組織全体の成長や社員の自走を促す大きな推進力となっていました。
「任せることは無責任ではない」という言葉に象徴されるように、組織のリーダーが適切に役割を分担し、それぞれの強みを活かし合う姿勢は、これからの時代にますます求められる経営の形だと感じます。
この記事が、まだプロ人材活用を知らない方々にも、「任せること」から始まる新たな可能性を考えるきっかけになれば幸いです。
