Bizlinkプロシェアリング

支援事例

創業30周年を迎えたアパレル企業の挑戦と成長②
kamakurasyatuろご
社名
メーカーズシャツ鎌倉株式会社
URL
http://www.shirt.co.jp
事業内容
メンズ・レディスシャツの企画・製造・販売・卸し、トラウザーズやジャケット等重衣料の企画・販売

創業30周年を迎えたアパレル企業の挑戦と成長②

~物流改革への挑戦:2024年問題への対応と未来の物流戦略~

登録日 2025.02.03 更新日2025.02.06
ご取材先

青木様 / 岩崎様

青木さん:鎌倉シャツに入社して10年以上、店舗運営、ニューヨーク・上海店舗での勤務経験を経て店舗統括として活躍。2023年2月より物流プロジェクトに専念し、店舗運営で培った現場視点を活かして物流の効率化と最適化に取り組む。
岩崎さん:他業界で法人営業を経験。鎌倉シャツに転職後、法人営業部門や情報システム部門の立ち上げに携わる。現在は物流プロジェクトに参加し、長期的視点で課題解決を推進。

  • 課題

    2024年問題に向けて課題の洗い出しと対応が必要だった。また、社内で物流網全体の現状を完全に把握できておらず、長期的な物流戦略を描けていないことが課題としてあり、外部専門家の視点を必要としていた。

  • 成果

    プロジェクトを通じて、物流網全体を可視化し、現状の課題を明確化する基盤を構築した。さらに、十年後を見据えた物流ビジョンを描き、長期的な改善計画を開始することで、持続可能な物流体制を構築するための第一歩を踏み出した。

専門家

プロ人材

矢野

日立物流(現:ロジスティード)にて、欧州現法本社 営業開発部 課長、シニアロジスティクスエンジニアとして活躍。
その後、アクセンチュアにてサプライチェーンの課題解決を担当。現在は、キリンビバレッジにてSCM戦略立案・実行、モニタリング、人財育成などの企画業務に従事。
物流・SCM領域に精通し、物流ネットワーク設計、倉庫作業・レイアウト設計、自動化設備導入、危機・コスト管理など、現場から経営視点まで幅広いアドバイスが可能。

物流最適化と2024年問題に向けた取り組み

本日はお時間をいただきありがとうございます。現在担当されている部署、事業概要について教えていただけますか?

よろしくお願いいたします。部署としては社内ロジスティクスとカスタマーサクセス統括室に分かれて運営しています。私(岩崎さん)はロジスティクスの方を担当していて、青木さんは両方を担当しています。この部署は2023年の10月に立ち上がり、2024年問題に対してメーカーズシャツ鎌倉としてどのように対応すべきかを検討し始めました。

物流プロジェクトが始まった経緯を教えてください。

背景には、2024年問題に向けて課題の洗い出しと対応が必要だったことがあります。それまでは物流関連の取り組みが断片的で、全体像が見えていませんでした。当時、私(青木さん)は店舗統括の業務を行っており、物流の問題には触れていませんでしたが、経営陣から「物流プロジェクトをリードしてほしい」と依頼を受けて、そこから動き始めました。現状の物流網を把握し、課題を明確にすることからスタートしました。そのタイミングで、『Bizlink プロシェアリング』の方から専門家の方を紹介いただきましたね。

『Bizlink プロシェアリング』の専門家と、タッグを組んだ新しい取り組み

どのような背景から『Bizlink プロシェアリング』を活用したのでしょうか。

すでに、弊社人事部で『Bizlink プロシェアリング』を活用し、成功事例としてプロジェクトが進んでおります。成功事例があるからこそ、ロジスティクス部門でも外部の専門家を活用してみたいと考えました!

専門家矢野さんの活動内容・役割についてお聞かせください。

矢野さんのご協力により、まず現状を把握することの重要性を再認識しました。 特にメーカーズシャツ鎌倉として、長期的な視点での改善策を検討しています。これまで、場当たり的な対応が多かったため、会社全体の物流戦略を描き、逆算して課題に取り組む方法を取っています。たとえば、梱包サイズの最適化や送料の見直しといった側面的な改善も並行して進めています。

物流プロジェクトを進める中で、特に困難だと感じる点や課題はありますか?

はい、物流の課題は多枝にわたっています。特に物流に関する課題は、他部署や工場との連携から生じるケースが多く、物流部門だけで解決できる問題ではありません。また、アパレル業界特有の商習慣もあり、それを変えることは簡単ではありません。しかし、矢野さんのような外部の専門家の視点を取り入れることで、これまで見えなかった課題が浮き彫りになり、改善への道筋が見えてきました。

実際に専門家と活動をした印象を教えてください。

岩崎さん:専門家である矢野さんとの活動は、非常に実りの多いものでした。私たちが描いていた物流の「あるべき姿」と、専門家の視点からのフィードバックを組み合わせることで、自分たちの考えの至らなさや新しい気づきを得られました。

青木さん:矢野さんの存在は「先生」のようなものです。週に1~2回のセッションで、私たちの考えや進め方について議論し、改善案を提案してくださいます。特に、自分たちの提案や施策が本当に正しいのか、プロフェッショナルの視点で検証できることが非常にありがたいですね。

社内物流部門の独立と今後の「メーカーズシャツ鎌倉」としての想い

今後の物流部門の展望や目標についてお聞かせください。

まずは現在進行中のプロジェクトを完遂することが目標です。1-2年かけて、現状の課題を一つずつ解決し、メーカーズシャツ鎌倉独自のサプライチェーンを確立していきたいと考えております。また、国内だけでなく、将来的には海外展開も見据え、グローバルな物流体制を整備することが目標です。特に2024年問題を含め、アパレル業界全体における物流課題を解決することで、弊社のビジネスをさらに拡大させていきたいと思っております!

専門家より

本支援への参画の決め手を教えてください。

主な理由は2点です。

1点目は、鎌倉シャツさんの社風・風土がマッチしたこと。これは初回の先方(西村さん)との面談を通して、是非ご支援させて頂きたいと直感に近いものがありました。実際にチームとして一緒に動いてくださっている青木さん、岩崎さんも同じ印象を受けました。実際プロジェクトに参画させて頂いてからも「物流」改革の想いと推進の意志を強く感じ、「お受けして良かった」「是非、少しでもお役に立ちたい」と考えています。

2点目は、ご紹介頂いた鯉渕さんの実直さです。正直なところ、最初にお電話でご依頼いただいた際は少し頼りないのかな?という印象を受けました。ただ、先方との日程調整が迅速で、かつ交渉事においても先方と当方の両者をしっかりと理解することに努めて頂いている印象を受けました。

支援にあたり、大事にしていたことはありますか?

クライアント様の意思を最大限尊重すること、です。

 私自身、過去に両者の立場を経験させて頂きました。その経験を通して、プロジェクトの決定は常にクライアントがなさるべきであると考えていますし、コンサルタントはその決定に関して有用な情報・知見を適切にお伝えすることが大切だと身をもって感じています。

活動を通じて感じたことや想いを教えてください。

青木さん・岩崎さん共に「鎌倉シャツの物流・SCMを良くしたい」という思いを強く持たれています。

 また、西村さんからは会社として物流に関する有識者がいらっしゃらない為、コンサルタントが仕切るのではなく青木さん・岩崎さんを中長期的に育てたいとのお話もいただいていました。

 「物流・SCM」を会社の経営課題として捉えて頂いていることに大変嬉しく思いましたし、2024年が大きな転換点となりその場に立ちえたことは非常にありがたい経験です。

 国内だけでなくグローバル成長も視野に入れ、今後も大きく飛躍を続けられる鎌倉シャツさんを今後もご支援できればと考えています。